第1章 はじめに

目次

1.1. この文書に関するバグを報告する
1.2. アップグレードについての報告をする
1.3. この文書のソース

この文書は Debian ディストリビューションのユーザーに、バージョン 11 (コードネーム bullseye) での大きな変更点を知らせるものです。

このリリースノートでは、リリース 10 (コードネーム buster) から今回のリリースへの安全なアップグレード方法や、その際ユーザーが遭遇する可能性がある既知の問題点についての情報をユーザーに提供しています。

この文書の最新版は、https://www.debian.org/releases/bullseye/releasenotes から取得できます。

[注意]注意

既知の問題点をすべて列挙するのは不可能なので、問題点の予想される広がり具合と影響の大きさの双方に基づいて取捨選択していることに注意してください。

Debian の 1 つ前のリリースからのアップグレード (この場合、buster からのアップグレード) のみがサポート・記述されていることに注意してください。さらに古いリリースからのアップグレードが必要な場合は、過去のリリースノートを読み、まず buster へとアップグレードすることをお勧めします。

1.1. この文書に関するバグを報告する

私たちは、この文書で説明されているすべての異なるアップグレード手順を試し、また、ユーザーが直面する可能性のある、すべての問題を想定しました。

それにも関わらず、この文書にバグ (不正確な情報や抜け落ちている情報) を見つけたと思う場合には、release-notes パッケージに対するバグ報告として、バグ追跡システムに提出してください。あなたが発見した問題が既に報告されている場合に備え、まずは既存のバグ報告を確認してみると良いでしょう。もしこの文書にさらに内容を付加できるのであれば、どうぞ遠慮なく既存のバグ報告へ情報を追加して下さい。

私たちは、この文書のソースへのパッチを含めた報告を歓迎・推奨します。このドキュメントのソースの取得方法の記述については 「この文書のソース」 で、より詳細な情報を見つけることができるでしょう。

1.2. アップグレードについての報告をする

buster から bullseye へのアップグレードに関連するユーザーからの情報はどんなものでも歓迎します。情報を共有するのを厭わない場合は、upgrade-reports パッケージに対するバグ報告として、アップグレードの結果を含めてバグ追跡システムに提出してください。報告に添付ファイルを含める場合は、(gzip を使用して) 圧縮するようお願いします。

アップグレードについての報告を提出する際には、以下の情報を含めてください。

  • アップグレード前後のパッケージデータベースの状態。/var/lib/dpkg/status にある dpkg の状態データベースと、/var/lib/apt/extended_states にある apt のパッケージ状態情報です。「あらゆるデータや設定情報をバックアップする」 で説明するように、アップグレードを実行する前にバックアップをとっておくべきですが、/var/lib/dpkg/status のバックアップは /var/backups にもあります。

  • script を使用して作成したセッションのログ。「セッションの記録」 で説明します。

  • /var/log/apt/term.log にある apt のログか、/var/log/aptitude にある aptitude のログ。

[注記]注記

バグ報告に情報を含める前に、慎重に扱うべき情報や機密情報がログに含まれていないかある程度時間をかけて検査し、ログから削除してください。なぜなら、バグ報告に含まれる情報は公開データベースで公表されるからです。

1.3. この文書のソース

この文書のソースは DocBook XML 形式です。HTML 版は、docbook-xslxsltproc を使用して生成しています。PDF 版は、dblatexxmlroff を使用して生成しています。リリースノートのソースは Debian ドキュメンテーションプロジェクト (Debian Documentation Project) の Git リポジトリにあります。ウェブからウェブインターフェースを使って個々のファイルにアクセスでき、変更を参照できます。Git へのアクセス方法に関してさらに詳しく知りたい場合は、Debian ドキュメンテーションプロジェクトの VCS 情報ページを参照してください。