Debian インストーラ Jessie RC 1 リリース

2015 年 1 月 26 日

Debian インストーラチームは Debian 8 Jessie用インストーラの最初のリリース候補を発表できることを嬉しく思います。

インストーラのこのリリースでの重要な変更

(hw-detect の) check-missing-firmware が更新され、カーネルログを見て欠けているファームウェアを判定するようになりました。これにより、Wheezy リリースと比べて長く解決されていなかったこの分野のリグレッションを修正します (#725714)。
アートワークが更新され、Juliette Belin さんによる新しいLinesテーマが採用されています。
linux カーネル側の変更で、ユーザランドのパラメータとは別個のカーネルパラメータにこれまでの「--」ではなく「---」区切り文字として使うようになりました。これによってユーザのパラメータが期待通りの挙動となり、例えばインストールしたシステムで要求される console="..." 設定をコピーできるようになります。
i386 アーキテクチャで486はかなり前からサポートされていなかったことから、 486カーネルフレーバーは586に名前が変えられました。

インストーラのこのリリースでの他の変更

brltty:
- 新しいデバイスを追加して自動起動規則を更新。
- Xfce と LXDE で at-spi と orca の自動起動を修正。
choose-mirror: ミラー一覧を更新 (cdn.debian.net 廃止を含む)。
debootstrap: Debian stretch と Ubuntu vivid のサポートを追加。
debian-installer: 必要とする最小ディスク容量について文書を更新。
efibootmgr: 読み取れないブート変数の処理を改善 (#768880)。
espeakup:
- 入力の文字ごとの読み上げを修正 (#767595)。
- 入力の大文字の読み上げを修正 (#767595 によるある種のリグレッション) (#770753)。
grub2: grub-efi の脱着可能メディアのパス /boot/efi/EFI/BOOT/BOOT$ARCH.EFI への追加コピー強制をサポート (#767037、#773092、#773004)。
grub-installer:
- partman-efi からの新しい ignore_uefi フラグを認識。
- EFI の脱着可能メディアパスへの強制インストールを追加でサポート (#767037)。
- grub-installer/bootdev=default のサポートを追加 (#759737)。注意して使ってください!
partman-efi からの新しい ignore_uefi フラグを認識。
linux: カーネルバージョン文字列に「.0」を追加 (#742226、#745984)。
netcfg:
- /etc/network/interfaces.d/ のサポートを追加 (#770078)。
- 名前サーバ配列の反復処理に境界確認が欠けていたのを修正利用可能な名前サーバが4つ(以上)ある場合クラッシュにつながりました (#768218)。
partman-crypto: パスフレーズの preseed サポートを追加 (#656710)。注意して使ってください!
partman-efi:
- ESP システムパーティションに「esp」フラグをセット (#768788)。
- UEFI モードでブートした場合に既存のOSが非 UEFI でインストールされたものしか見当たらなければユーザに警告 - この時点からインストーラを非 UEFI モードに切り替えるオプションを提示し、潜在的なデュアルブートの可能性を壊さないように (#763127)。
- マウントオプションで /boot/efi の umask を強制 (#770033)。
- 「UEFI インストールを強行しますか?」ダイアログを x86 でのみ表示 (#773311)。
partman-md: mdadm.conf の生成を修正 (#763073)。
win32-loader:
- 「Download Debian GNU/kFreeBSD as stable」は Jessie では不可能なため無効化。
- 冗長となったデスクトップの選択を廃止 (#762478)。
- dll 依存の問題を回避 (#772898)。

ハードウェアサポートの変更

debian-installer:
- armhf プラットフォームに hd-media のサポートを追加。
- ppc64el の cdrom フレーバーに scsi-modules を追加し、CD-ROM ドライブにアクセスできるように。
- x86 netboot mini.iso に EFI システムで利用する grub.cfg を追加 (#762618)。
- さらに多くの arm イメージに virtio-modules udeb を追加。
- amd64 と arm64 の netboot フレーバーでPXEブート可能な grub.efi を提供。
linux:
- [armhf] udeb モジュールを追加し、imx6 のビデオとキーボードをサポート (#770635)。
- [i386] udeb の486フレーバーを586に名前を変更 (#768288)。
- [armhf] i.MX6 向けに、usb-modules に chipidea USB ホストドライバを追加。
- [armhf] mtd-modules udeb を追加。
- [armhf] udeb に Exynos5 disk/usb/nic モジュールを追加。
- [armhf] BananaPi デバイスツリーファイルをバックポート (#763897)。
- udeb: pata-modules に pata_rdc を追加 (#633128)。
partman-base: Freescale 及び AM33XX システム向けのブートローダ領域の検出を改善 (#770666)。
u-boot:
- [armhf] Bananapi ターゲットを追加。
- A10-OLinuXino-Lime、A20-OLinuXino-LIME、Cubieboard2、 Cubieboard2_FEL ターゲットを有効化 (#762383)。
- efikamx 及び efikasb ターゲットを無効化。
- u-boot-imx に nitrogen6q サポートを追加。
- Arndale ボードのサポートを追加 (#763186)。
- sunxi の全プラットフォームで FEL 版をビルド。

地域化の状態

このリリースでは 75 の言語をサポート。
そのうち 19 で完全に翻訳。

このリリースでの既知の問題

詳細や既知の問題の全容については、正誤表を見てください。

このリリースへのフィードバック

インストーラのバグの発見や詳細な改善には支援が必要なので、試しに使ってみてください。インストーラ CD やその他のメディア、他に必要なものはすべてウェブサイトから利用可能になっています。

謝辞

Debian インストーラチームはこのリリースに貢献してくれたすべての人に感謝します